「歯が新しく生えてくる薬ができた」→これを冷静に考えてみると・・・
こんにちは!
とあるベンチャー企業が
「歯を生やす薬」の臨床試験を副作用ゼロで成功したそうです。
これは素直に素晴らしいと思います。
ただ
私はこのブログで何度も「歯の再生には課題がある」と書いてますが
それについて解決できているかは明記されてないので分かりません。
「技術的に歯を作ることは可能」だとしても
「それを人体で機能するように実用できるか」は別ですからね。
私の懸念としては
・どのくらいの期間で歯ができるのか?(数年かかるのであれば、その間に他の歯が動いてしまうので対処が必要)
・理想的な位置に作ることはできるのか?(ダメなら矯正なり意図的再植など必要になる)
・強度的にはどうなのか?
・生体適合性はどうなのか?(自分の歯として認識される確率は何%?ちなみに認識されなければ抜け落ちます)
・歯の形はそこの部分に適応するのか?(たとえば前歯なのに奥歯の形になったりしないのか?違うなら削って差し歯か最初からやり直し?)
・本当に歯と同じ組成で作れるのか?(本来の歯に存在する「周囲の組織」も作ることができるのか?)
まぁ釘を刺す感じになってしまいますが・・・
それに
もしこの技術が確立されたのであれば
心臓や肝臓など内臓の組織も技術的には作ることができるはずなわけで
でも現実には臓器はドナーから提供してもらうしかないですよね。
研究や実験に莫大な費用をかけている欧米や中国すら実用化できておらず
まだまだ実用化は難しいと思います。
また
医療費が非常に安い日本では勘違いしやすいですが
仮に技術的にはできたとしても当然保険適用にはなりません。
インプラントとは比較にならないくらい高いと思います。
1本200万円~、治療期間5~10年みたいな。
なので現時点では
ご自身の歯を大切にして失わないようにすることが第一なのは変わらないと思います。
今回はかなり厳しく書いちゃいましたが
ぬか喜びが一番ダメージが大きいと思うのであえてこう書きました。
医療は現実を受け止めることが大事なんですよねぇ・・・
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あきづき歯科クリニック 院長 秋築


